
1966年にレギュレーションが改定されるFIAスポーツカーチャンピオンシップに参戦するため、フィアット850のシャシーコンポーネンツをベースに開発されたOT1300。グループ4の1.3リッタークラスでその年から3年連続の世界マニュファクチャラーズチャンピオンでタイトルを獲得するという目覚しい活躍をした。

そのOT1300をベースにエンジンを2リッターへ換装して少数生産されたのがこのOT2000である。
(他に1.6リッタエンジンを積んだOT1600もある)
ボディ構造は、角断面鋼材からなるフロアユニットにアバルトデザインによるFRP製ボディを被せたセミモノコック。そのボディはシボーナ・エ・バサートで架装された。

四国自動車博物館に展示されているのはシリーズII (1967年〜)といわれるタイプで、前後カウルに小変更を加えたほか、ルーフにペリスコープタイプのエアインテークを備えているのが特徴的である。サスペンションは、リアにアッパー|アームとトレーリングアームが加えられ、コイルダンパーユニットを片側2本ずつ装着。

2リッターエンジンは、事実上アバルトオリジナルのチェーン駆動DOHC。鋳鉄ブロックに軽合金ヘッド、5ベアリング、ドライサンプで、2基のツインチョーク・ウェーバーを装備。5段コンスタントメッシュギアボックスを介して、最高速度270km/hをマークする。
specification |
エンジン |
水冷 直列4気筒 DOHC リア縦置 |
排気量:圧縮比 |
1946cc (88.0*88.0mm) 10.5:1 |
最大馬力 |
208ps/7,600 r.p.m (DIN) |
最大トルク |
21.0mkg/6,000 r.p.m (DIN) |
ボディ |
フレーム付FRP セミモノコック 2ドアクーペ |
最小回転半径 |
4.5m |
駆動方式 |
RWD 5段MT |
ブレーキ |
前後ディスクブレーキ |
サイズ(全長*全幅*全高) |
3,830*1,620*1,040mm
ホイールベース 2,015mm |
乾燥重量 |
630kg |
最高速度 |
270km/h |
|