アベンシスデビュー

今日デビューしたアベンシスは、イギリスで生産され海を渡ってやってくるトヨタの欧州車です。
セプターやプロナードが北米生産だったこともあり、お客様から「なんでそんなことするの？」とご質問いただくことがあります・・・ということでウンチクを少し・・・

日本国内で一定の成功を収めたトヨタは、次の市場として北米に進出しました。日本流の細やかなクルマづくりが市場のニーズにマッチして、比較的早い段階で北米市場でもお客様から受け入れられるまでになります。さて、次は？と狙いを定めたのが欧州だったのです。以前からトヨタ車を欧州向けに輸出してはいたのですが、北米と同じようにはいきませんでした。その原因は・・・100年以上蓄積されてきた欧州のクルマ作りの文化には、車内の居住性を重視してきた日本流の車づくりが通用しなかったと考えられます。ドイツのアウトバーンをガンガン走破できると同時に、思い通りに停止できるブレーキ性能と高い安全性能。歴史ある芸術文化に裏付けられた確かなデザイン。石畳の道でも快適に走行できる走行安定性・・・。そんななかでメルセデスやアウディ、フォルクスワーゲンなどがしのぎを削りながら世界的にも競争力の高い車づくりをおこなっている国。それが欧州だったのです。
そこで、トヨタは開発、生産拠点をまるごとイギリスに移し、現地でヘッドハントした有能なスタッフたちが知恵と経験と先進性を結集して新しく生み出したクルマこそ、このアベンシス。結果として地元のモータージャーナリストからも高く評価され、他の欧州メーカーと並んで広く受け入れられるクルマとなりました。

そして、長い船旅を超えて日本にやってきた・・・というわけなのです。
ディーラーのスタッフとしての率直な感想は・・・「トヨタさん、ありがとう」です。クレスタ・ビスタ以来、ずっと新しいセダンをお待ちいただいているお客様に心を込めてお奨めさせていただくことのできるたしかなクルマです。（アベンシスの画像などはこちらにアップしています）