第2日目・・・10月4日 (土) レポーター 津野宏美
今日は、加藤さんという弱視の男性のパートナーでした。見た目は60代なのに、実際のお年は73歳だと聞いてびっくりしました。若い頃登山をされていたらしく、足腰もしっかりされていて、スロープという選択肢があったのに33段の長階段をあえて昇られていました。
加藤さんは、「上り階段はだいたいわかるから大丈夫だけど、下り階段はどのぐらいの段差かよくわからなくて怖い」とおっしゃっていました。そのため、加藤さんには下りの階段に気をつけていれば、後は少し手をお貸しするだけで大丈夫でした。今日は「加藤さんが今助けを必要とされているかどうか」を気にして巡礼しました。助けの必要ないときに手を貸しても邪魔なだけで、ありがた迷惑だと思います。人によってサポートの仕方が変わってくるので、新しい発見が本当にたくさんあります。やはり、その方の様子をしっかり見て、何を必要としているかに気づくことが大切だと思いました。
今日はひとつ失敗がありました。日和佐の海に寄った時、遠浅の砂浜に降りて行ったのですが、加藤さんと波に触っていたら急に波がきて私たちの足がつかってしまいました。近くは木下さん、木村さんもいて、お二人の靴もびしょぬれでした。私の注意不足から生じたハプニングではありましたが、これも思いでになれば、と願います。
宿坊の部屋は黒田さん、木下さん、木村さんと私の4人でした。木村さんも盲導犬の大助くんを連れていたので、盲導犬が2匹いました。驚かされたのは、2匹とも私たち人間が食事をしている側にいても、おねだりしたり鳴いたりすることもなくじっと伏せて食事が終わるのを待っていたことです。やはりご主人様の命を預かる大切な役目を担うために相当な訓練を受けたのだということを痛感しました。主人と盲導犬との間には絶対的な信頼が必要であり、だからこそその強い絆があるのだと思います。
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