第3日目・・・10月5日 (日) レポーター 松岡洋子
早朝、本堂にて朝のお勤めをしました。お経を読み終えた後、住職の方からお話がありました。それは知り合いの人の引越し話で、押入れを片付けていたら、奥からぞうきんがでてきたそうです。自分で使ってきたお部屋をきれいに掃除し、次の方へお渡しする、そういった心づかいが大切だというお話でした。
今日のパートナーは黒田わきよさんと盲導犬シャールちゃん(7歳メス)でした。まわったところは、番外札所鯖太師、最御峰寺、御厨人窟・神明窟、津照寺、金剛頂寺でした。
シャールちゃんはとてもおとなしく、かわいらしい犬でした。同じ盲導犬でもダイスケ君とシャールちゃんは違いました。ダイスケ君は老犬でも活発で元気、シャールちゃんはおとなしく控えめ。顔や体も違いました。人それぞれ違うように、犬も違いました。そういうのが分かってくると、どちらもますますかわいくなってきました。
黒田さんもご自分でなんでも出来る方でした。注意をしながら見ながらも、必要なとき、困ったときだけお手伝いするように心がけました。
最御峰寺に行くまで、山の中を30分ほど歩きました。黒田さんは、シャールが旅疲れであることから、山歩きは遠慮されていましたが、ツアーの参加者は60歳以上の方ばかりなのに、ほとんどの方が歩かれていて驚きました。
津照寺というお寺は、本堂に行くまでに急な階段で何段もあり、しかも狭い階段でした。私は黒田さんに階段が何段ほどあるか伝え、あとはご自分で、片手に手すり、もう片方の手にシャールというスタイルで、上り下りなさっていました。
途中手すりが切れたときだけサポートしました。黒田さんは、シャールができるかどうかとても心配されていましたが、無事に終えることができ「シャールも自信がついた」と喜んでおられました。
盲導犬は吠えることなく、ご主人様に忠実で、けなげで、本当にかわいらしいです。
黒田さんの話によると、数年前は八十八箇所巡りで盲導犬を連れて行くと、堂の中に入るのを断られたそうです。最近になってようやく許可がおりたそうで、寺でもそういうことがあったのかと思うととても残念です。
黒田さんの「このシャールは私の目です。だから一心同体です。」という言葉が印象的でした。
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