バリアフリーお遍路の旅

2003年10月3日〜10月7日
徳島・高知体感の旅

第4日目・・・10月6日 (月) レポーター 白井俊介

今日は朝から雨が降っていて、研修中ではじめて雨の日でのお遍路さんとなりました。また、周るお寺も5箇所と多く、パートナーの方も木村さんと盲導犬のダイスケ君という新しいパートナーに代わりました。

盲導犬がいるのといないのとでは、手引きが少し違う感じで、盲導犬さえいれば、進む方向や、昇りの段差、下りの段差を伝えれば一人で歩くことができるのです。
今日はたまたま雨だったため、左側にダイスケ君、右側に僕というかたちで手引きさせていただきました。木村さんも盲導犬のダイスケ君も随分と歩くペースが速く、下り坂や下りの階段では少し心配する事もありましたが、結局は何の問題もなく、無事に5箇所周る事が出来ました。

最後のお寺ではご本尊が学問の神様ということで、お守りを買ったり、木村さんや先達の田所さんたちから励ましの言葉を頂いたりして本当に嬉しかったです。

今回の反省点は、パートナーだけでなく、盲導犬にも気を配ってあげたほうが良いのではないかと思いました。周りの方は歩き方が少し変だとか、ちょっとしたことでも気付いていたのに、手引きしている僕のほうは全然気が付かなかったからです。
明日もまたパートナーが変わってしまいますが、また盲導犬と一緒の機会があれば、今日の反省を生かしたいと思います。
明日が最後の一日となりますが、精一杯がんばりたいです。


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【 レポータープロファイル 】

白井俊介(しらいしゅんすけ)

2003年3月に高知県立東工業高校を卒業してトヨタビスタ高知に入社。サービスエンジニア見習いとして精進の日々であった・・・が、入社して約半年が経過したところで「このままでは先輩に追いつけない!」ということに気付き一念発起。一時休職してエンジニア養成の専門学校に入学するべく入試対策に明け暮れている。

<<< 白井俊介の研修後記!>>>

 10月3日から7日までの5日間の研修でしたが、本当に楽しくこの研修期間を過ごす事ができ、沢山の事を学ぶことが出来ました。研修に出発する時までは「自分に視覚障害者の方の手引きなんて出来るだろうか?」等と不安なことが頭を過ったりしていて物凄く心配でした。しかし、いざ手引きをする事になったら、とにかく一生懸命やる事だけで頭が一杯になっていて不安や心配なことも忘れていました。手引きをすると言ってもお寺の本堂と大師堂への案内だけで、お寺からお寺までの移動はバスだったのですが、始めのうちは失敗も多く、僕のパートナーになった方に迷惑をかけてしまったと思っています。しかし、パートナーの方や先達さん達のフォローもあったおかげで段々と上達していきました。
何より驚いたのは僕が想像していた「障害者」のイメージとはかなり違っていたことです。参加していた方は高齢の方が多かったのですが、皆さん、僕なんかよりもとても元気で目が見えないとは思えないほど何でも自分で出来るからです。また、目が見えない故に出来ないことも沢山あるという事も教えていただきました。それでも普通の人と何ら変わらぬ生活が出来るのを見てすごいと思いました。この5日間で手引きがものすごく上達したとは思っていませんが、いろいろとアドバイスをいただいて手引きだけでなく色々な面で少しは成長したとは思います。