バリアフリーお遍路の旅

2004年5月21日〜5月25日
高知・愛媛体感の旅

第2日目・・・5月22日 (土) レポーター 和田美穂

「四国八十八ヶ所霊場巡り」2日目。朝食前に、昨日のパートナーであった木村さんと約束していた散歩に出かけた。宿から見る仁淀川の川原を目指し出発したのだが、残念ながら川への下り口が見つけられず、川原での散歩を楽しむことはできなかった。しかし、普段は家事などでしたくてもなかなか散歩ができないと仰っていたので、川原には降りられなかったけれども、それなりに散歩を二人と1頭で楽しむことができた。

今日のパートナーは樋渡さん。今まで男性を手引きしたことがないので最初は少し緊張したが、樋渡さんのユーモラスな話にその緊張もすぐにほぐれた。本日1つ目のお寺「青竜寺」に行く前に「佛前勤行集」を購入。購入する前は、ただ手を合わせるだけで唱和にあまり参加できていなかったが、これからは自分も一緒に唱和できると思うとお寺巡りがますます楽しくなった。

パートナーの樋渡さんは、このツアーへの参加は2回目で、1回目の時との間があいていることもあって、まだ完全にお経を覚えていないようだった。しかし、木魚をたたいたり、唱えられるところは大きな声で唱えたりと、一生懸命唱和に参加されていた。あまり知らない歌を歌う隣で誰かが大きな声で歌ってくれると自分も大きな声で歌いやすいし、心強いものだが、お経をあげるのも同じことである。先達さんの声はもちろんであるが、まだお経のリズムがつかめていなくても、隣で読む私の声が樋渡さんの助けになると思うと、しっかり声を出さなくては、と思ったし、そうすることが樋渡さんの目の代わりをするということであると感じた。


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【 レポータープロファイル 】

和田美穂 (わだみほ)

2004年4月〜9月の入社の社会体験研修でネッツ南国に来ていただいている高校教諭。この5月時点ではまだ彼女との付き合いが浅く、キャラクターをつかみきれてはいないが、常に短いというその前髪から、暑がりであること、そしてサッパリしたワダカマリのない人が好みである、と推察される。
<<< 和田美穂 の研修後記!>>>

この旅を振り返ると、日に日に元気になって、自分の表情もだんだん明るくなっていったように感じる。どんなに気のおけない仲間と旅行していても4泊5日も旅すれば疲れるものだが、本当に不思議である。消費するエネルギーよりも多くのエネルギーを参加者の皆さんからいただいた気分である。
私には同年代の生まれつき全盲の友人がいる。彼女と一緒に過ごす中でたくさんの刺激をもらうが、今回の旅を通じて感じた刺激、感動、励みはまた少し異なるものであった。後天的障害により生まれる葛藤、絶望感を乗り越え、たくましく生きている姿はどんなきれいな言葉より人の心を動かす力を持っており、先天的障害のある方の「心配しなくても私たちは上手なぶつかり方を体得してるから」という大きく構えている姿は、少々の失敗を恐れず、とりあえずやってみる、という姿勢、勇気を持つことの大切さを教えてくれた。今回の研修でこのようなすばらしい人たちと出会えたこと、そして会社が一生の財産となるような研修の機会を与えてくれたことに大変感謝している。