第4日目・・・5月24日 (月) レポーター 西森 さとみ
今日のパートナーは、鬼頭さんという少しご年配の方でした。宿坊の朝は早く、午前6時30分に本堂でお勤めでしたので午前5時の起床でした。
昨夜は、木村さんという全盲の方で、ダイスケという盲導犬を連れていらっしゃる方と一緒に行動することが多かったので、朝はダイスケの排便も兼ねて散歩しました。木村さんとは1日目の黒田さんのパートナーの時いろいろお話をして仲良くなり、参拝中などに声をかけたりしていたので、木村さんも私のことを覚えてくださっていて、たくさんのお話ができました。
今日は比較的ゆったりした予定で参拝するお寺も二つだったのですが、その二つは第44番礼所大宝寺と第45番礼所岩屋寺で、両方ともとても登るのがきついと言われているお寺でした。鬼頭さんはヒザが悪いと話されていたので大丈夫か心配だったのですが、ご本人が登りたいと言われたので一緒に挑戦することにしました。
岩屋寺は急な坂道が多く、距離も長く、私でも少しきつかったです。大宝寺で鬼頭さんは少し辛そうで、ご本人も岩屋寺に登れるだろうかと心配していらしたのですが、ゆっくりと歩いて最後まで登りきりました。一緒にゆっくりと一歩一歩歩いていると、鬼頭さんの一生懸命さが伝わってきて、自分も頑張ろうと思いました。
参加者の中に駒田さんという方がいらっしゃるのですが、駒田さんは腰などが悪く、これまで車イスや車での参拝が多かったそうです。岩屋寺を登っている時、その駒田さんを見つけました。きついと言われている岩屋寺をおひとりで登っていらしたのです。
鬼頭さんと駒田さんはお互いを励ましあって、ゆっくりと頂上を目指しました。
私たちが最後に頂上についたとき、他の参加者のみなさんが拍手で迎えてくれました。駒田さんは少し涙ぐまれていて、それを見た私も心が動かされました。
研修4日目の今日感じたことは、視覚障害を持つ方は健常者よりも聞き上手かもしれないということです。話を聞いてもらっているこちらはとても嬉しい気持ちになります。私も人の話をじっくり聞くということを見習わなければ、と思いました。
鬼頭さん、明日もがんばりましょうね。
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